新築住宅の照明計画を考える際、ダウンライトは一般的な選択肢のひとつです。
しかし、デザイン性が高い一方で、使い勝手やメンテナンスのしやすさといった面でデメリットも存在します。
本記事では、ダウンライトの欠点や寿命、目への影響について詳しく解説し、シーリングライトとの比較や、引っ掛けシーリングを採用するメリットについてご紹介します。
この記事のポイント
- ダウンライトの欠点
- ダウンライトの耐用年数は?
- ダウンライトは目に悪い?
- シーリングライトとダウンライトどっちがいい?
- 引っ掛けシーリング採用で、自由な照明を選ぶメリット
ダウンライトの欠点は何ですか?
新築住宅の照明計画では、ダウンライトがよく採用されます。
しかし、ダウンライトにはいくつかの欠点があります。
- 設置後の変更が難しい:
天井に埋め込むため、配置を変更したくても簡単にはできません。
模様替えや家具の配置変更に柔軟に対応しづらいのがデメリットです。
- 照明の明るさにムラができやすい:
ダウンライトはスポット的な光のため、部屋全体を均一に照らすのが難しく、部分的に暗い場所ができやすいです。
- 天井がスッキリするが、圧迫感を感じることも:
照明器具が目立たないのはメリットですが、天井の高い位置から光を落とすため、必要な場所に光が届きにくいことがあります。
- 自分で交換ができないものも:
器具ごと交換が必要な場合、埋め込み式なので、交換する場合は、専門の業者へ依頼する必要があります。
ダウンライトの耐用年数は?
ダウンライトの寿命は使用する光源によりますが、LEDを採用した場合、約40,000時間とされています。これは1日8時間使用すると約13~14年に相当します。
ただし、以下の点も考慮する必要があります。
- 器具ごと交換が必要:
ダウンライトは電球交換ができないタイプが多く、LED部分が寿命を迎えた場合、器具ごと交換する必要があります。
天井に埋め込まれているため、交換作業も手間がかかり、専門の業者へ依頼する必要があります。
- 調光機能付きのダウンライトは劣化が早い場合も:
調光機能を持つダウンライトは、通常のものよりも寿命が短くなることがあります。
ダウンライトは目に悪いですか?
ダウンライトの光は直線的に落ちるため、長時間使用すると目に負担がかかることがあります。
特に、以下の点に注意が必要です。
- グレア(眩しさ)の影響:
光が直接目に入ると、眩しさを感じやすく、目が疲れやすくなります。
特に、リビングやダイニングのように長時間過ごす場所では、ダウンライトのみの照明計画は目の負担になりがちです。
- 光の反射による影響:
ダウンライトの光は下方向に強く照射されるため、床やテーブルなどで反射し、チラつきを感じることがあります。
シーリングライトとダウンライトどっちがいい?
シーリングライトとダウンライトの選択は、部屋の用途や好みによります。
それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
シーリングライトのメリット
- 部屋全体を均等に照らせる:
広範囲を照らす設計のため、光のムラが少なく、部屋全体が明るくなります。
- 設置後の変更が容易:
引っ掛けシーリング対応のものなら、照明器具を自由に交換できます。
- コストが抑えられる:
1台で部屋全体を照らせるため、照明器具の数が少なくて済みます。
ダウンライトのメリット
- デザイン性が高い:
天井がスッキリし、スタイリッシュな空間を演出できます。
- 局所的な明かりが確保しやすい:
間接照明として使えば、雰囲気のある空間づくりができます。
ダウンライトは採用せず、引っ掛けシーリング採用で、自由な照明を選ぶメリット
ダウンライトを使わず、引っ掛けシーリングを採用すると、以下のメリットがあります。
画像出典:Panasonic
- 照明器具を自由に変更できる:
シーリングライト、ペンダントライト、スポットライトなど、好きな照明に交換可能です。
インテリアの雰囲気や生活スタイルに合わせて調整できる点が魅力です。
- メンテナンスが簡単:
ダウンライトのように埋め込まれていないため、電球交換や器具の取り替えが容易です。
- コストを抑えられる:
ダウンライトを多用すると、1つあたりの設置費用がかさみますが、引っ掛けシーリングなら照明器具を1つにまとめられ、コスト削減につながります。
- 空間の使い方が自由になる:
シーリングライトを選べば、間取りや家具の配置に左右されず、部屋全体をバランスよく照らせます。
まとめ
新築時の照明選びでは、ダウンライトを採用するかどうかが重要なポイントです。
ダウンライトにはデザイン性のメリットがある一方、メンテナンスや照明の調整が難しいといったデメリットもあります。
一方、引っ掛けシーリングを採用すれば、照明の自由度が高まり、照明器具の交換も容易で、メンテナンスやコスト面でもメリットがあります。
ライフスタイルやインテリアの好みに合わせて、最適な照明計画を考えてみましょう。